地層処分って本当に大丈夫?六ヶ所村へ実際に学びに行ってみた!
1.活動概要
2025年11月26日に青森県六ケ所村にある日本原燃サイクル施設の見学を行いました。
2.参加者プロフィール
私たち岸田アドバイザー・グループは、社会問題をテーマにディスカッションを行う青山学院大学の学生団体です。
今回の見学会は学生5名、顧問1名で実施しました。
3.学んだこと・気づき
・学び
六ヶ所村の日本原燃施設内にあるPR館では、高レベル放射性廃棄物の地層処分について具体的な方法を楽しく学ぶことができました。例えば、地層処分で地中に埋めるガラス固化体の実物大模型では、何重にもわたる人工バリアと岩盤による天然バリアの堅牢さを確かめることができます。事前資料や動画で想像していたよりも緩衝材に厚みがあり、実感としてその厚みからくる安心感を得ることができました。
実際に再処理工場やガラス固化体を冷却する貯蔵施設などを見学し、安全性を確かめることができました。建物の壁は台風などで飛来物が当たっても問題ないほど十分な強度をしています。また、工場群の敷地内に入場する際に入場者のセキュリティチェックを行いますが、さらに個別の建物に入る際にもセキュリティチェックを行います。これらのような安全対策が何重にも施されていることを確認できました。
・意識の変化
六ヶ所村訪問前は、地域住民は放射線漏洩リスクなどのマイナス面を強く懸念しているのではないかと考えていました。しかし、訪問後は原子力や石油、風力などのエネルギー産業によって経済的に支えられており、さらには地元出身者の職員が多くを占めるほどに地域が自分事として取り組んでいるのだと認識が変わりました。実際に、日本原燃PR館やむつ小川原石油備蓄基地では地元出身者と思われる若い世代の職員が多くいらっしゃいました。
4.感じたこと・意見
・参加者A
長期間運転していない機械に不具合が生じるのはある意味当然のことであるが、原子力に関してはその不具合一つで稼働停止や再稼働の遅延につながってしまう現状に難しさを感じました。過去の事故の影響で世間が敏感になることは理解できるものの、十分な安全対策をとった上での不可避な不具合に対しても過剰に停止を求められる状況は、人間の感情(理性だけで動けない特質)の負の側面が現れているように感じられました。
・参加者B
当初、原子力や核燃料サイクルといった科学的な取り組みはどうしてもお堅い人達がやっているというイメージがありました。しかし実際六ケ所村へ見学に行ってみると、かなり柔和な雰囲気で地域との対話を大切にしているという姿勢が感じられ印象が大きく変化しました。
・参加者C
実際に日本原燃施設が安全であるとしても、それを人々が安全だと感じるかどうかは個人の感覚によるところが大きいと思います。施設の安全性についても事前に勉強してきた私たちでさえ、見学によってさらに認識が変わったのだから、やはり実物を見学することや、現地の人と直接対話することは重要なのだと思いました。
5.写真図解


●今後の活動や展望
今後は、岸田アドバイザー・グループとして、見学で得た学びを発信していきます。X(@adguru_kishida)で見学の様子や学びを紹介するので、ぜひ見てみてください。
●未来へのメッセージ
知識を持つ専門家でさえ意見の分かれる原子力エネルギーの諸問題について、私たち一般人(非専門家)は一体何ができるのでしょうか。専門家は、私たちが直接触れることのできない一次情報をもとに、専門的な議論を行っています。一方で私たちは、ニュースやSNSなどの二次情報を通じてこの問題を知り、考えることがほとんどです。
今回私たちは、核燃料サイクル施設を実際に訪れ、自分の目で見て、説明を聞き、現地の空気を感じながら考える機会を得ました。そこで得た考えや実感は、これまで知識として得てきた情報とは異なり、私たち自身の経験に基づく、かけがえのない意見であると感じています。
方法は見学だけではありませんが、自分の目で見て感じるといった一次情報に触れ、そのうえで自分の考えを持つことが、この問題と向き合ううえで大切なのではないでしょうか。